折れない心 ーrescue J guy's blogー

元航空自衛隊のRESCUEパイロットが自分のやりたいこと、自分が何ができるかを発見できるようになる、折れない心(レジリエンス)について4つの原則を中心にお話ししてます。また、航空関連ニュースに対しての個人的な感想や意見もアップしています。

人命救助の先にあるものとは

人の命を救うのは、崇高な任務である。

 

そう言われ続けて何年になるだろうか。

 

救助現場に駆けつけ、命ある肉体を元の場所に連れ帰る。

 

救助現場に駆けつけ、命尽きた肉体を帰るべき家族の元へ連れ帰る。

 

救助現場に駆けつけ、捜索するも見つからず自分たちだけ帰る日。

 

救助現場にさえ行けず、何もできない日。

 

 

 

もう少し、能力があれば助けられたのに。

 

もう少し、こういう装備があれば助けられたのに。

 

もう少し、天候が良ければ助けられたのに。

 

もう少し、早く状況がわかっていれば助かられたのに。

 

 

自分には何ができるのだろう。

自分は何をしなくては行けないのか。

 

 

色々と考える日々である。

 

答えは無い。

 

でも、わかっているのは、自分は非力であるということ。

 

できることは限られている。

 

できないこともある。

 

日々、

悩み、

悲しみ、

改善し、

喜び、

過ぎていく。

 

これが、人命救助をすることであり、この道を選んだ私の人生なのだ。

 

どの道を選んだ人も、

同様なことを悩むかもしれない。

それでも、

その道を歩き、

生きていきながら様々なことを考える。

 

そして、その結果がどうであったかは、

自分の命が尽きた時に初めてわかる。

 

人命救助の先にあるものは、

 

「人生そのもの」