先日のF35の事故の詳細がわかる記事が紹介されてました。
F-35A事故調査提出、パイロット回復操作の可能性も – 旅行業界・航空業界 最新情報 − 航空新聞社
断定はできないものの、事故に至った原因の一つにバーティゴが挙げられてます。記事もそのことについて書かれています。
バーティゴは経験したことのない人には理解するのが困難です。
僕も今日、意図せずバンクを40度までとってました。
サイドバイサイドで横に誰かが乗ってる飛行機ならば、チェック機能が働きますが、一人乗りの戦闘機は頼りになるのは自分しかいません。
私が学生パイロットで飛び始めた頃、毎日が評価(点数)付くフライトで厳しい毎日でした。
ある点数以下を連続で取るとクビになります。
でも、クビになった人でも、その後、自分で免許を取り、空の仕事をしている人が多いのです。
では、なぜクビになるか。
それは、
戦闘で一人飛んで、
無事に帰って来られるかどうか、
それを教官は見ています。
これ、輸送機でも救難機でも一緒です。
クルーで飛んでる飛行機は、機長として飛べるかどうかが大事です。
機長として、任務を完遂して、クルー全員を安全に基地まで返すことができるか、
そこにつきます。
話が長くなりましたが、いくら厳しい訓練を乗り越えてきてもバーティゴには勝てません。
バーティゴに入りやすいことを認識し、
バーティゴに入った時にどう対処するかを準備する。
それくらい厳しい環境で訓練されている方々がいることに感謝しつつ、自分も事故防止につながる訓練をしていこうと改めて思いました。
亡くなられたパイロットの今までのご努力に敬意を表し、そして、ご冥福を祈ります